天野 篤 教授

2013年2月27日

今、日本で最も有名な一人ではないでしょうか
天皇陛下の心臓バイパス手術を見事、「予定通り」行った・・・ と
「一途一心、命をつなぐ」
天野医師の著書を読みました
59ページの「記者会見の舞台裏」に興味を惹かれました
・・・。その後、午後6時過ぎから記者会見が始まったが、それに先立ち、会見に出席する医師団の間で簡単な想定問答というか、打ち合わせを少しした。ここで僕がお願いしたのは、「『無事』という言葉は絶対に使わないでください」ということだった。
 手術は無事に終りましたーーー。
こういう表現はつい使ってしまうものだが、『無事』という言葉を用いるのは適切ではないと考えていた。なぜなら、そこには「無事ではない部分」が暗に想定されているからだ。たとえば、飛行機が着陸したとき、「無事に着陸しました」アナウンスするだろうか。何か異常事態でも起っていれば別だが、本来なら「予定通り着陸した」とか「定刻で着陸した」と言うのが普通ではないだろうか。つまり、無事であって当たり前のことに対し、わざわざ「無事」と付け加える必要はないのだ。
 手術も同じだ。万全の準備をして、予定通りに終ったのだから、「手術は予定通りに終りました」と言えば十分だろう。
 医師団の先生方も、僕の意見に「なるほど」と納得してくれたが、代わりにこんな質問を受けた。
「では、『順調に』はどうかね?」
 僕としては「順調にいって当たり前」という思いもあったので、内心、その言葉にも若干引っかかるところはあったのだが、そこは一応、大人の対応をさせていただいた。
 「まあ、それはよろしいのではないでしょうか」
医師として、決して順調なエリートコースを歩んだわけではない天野氏が、ここまで言葉にこだわるのは何故なんだろうと考えたとき、『懸命な努力』を、それこそ『一途一心』でなさってきた自負ではないか・・・
ハンパではない努力!
少しでも見習いたい・・・! 貴重な一冊でした!