ある女医のコラム その2

2011年9月16日

 杉田玄白はオランダ語に精通する前野良沢と協力し、解剖学書を翻訳しました。それがあの「解体新書」。玄白自身はオランダ語に精通していなかったとのことですが、みんなのためになるという思いで、数年がかりで訳したのだそう。

 ちなみに私が一番好きなのは緒方洪庵。病理学の本を書いたり、コレラの治療指針を作って全国の医師に配ったり、種痘の接種をしたり、塾を作って医師の養成をしたり。 体が弱かったそうですが、よくここまでしたわね、と思います。

 これらのドクターたちのご苦労を思えば、辞書もあり、文献も手に入る、インターネットも充実している現代に生きる私の苦しみなんか屁(へ)でもないわ、と思うのです。洪庵がドイツ人医師フーフェランドの医学書を翻訳していますが、この付録の「医師の義務」は何度読んでも感動し涙が出ます。是非医療に従事している方々に読んでいただきたいと思います。私も迷いがある時は読み返します。

 「医の世に生活するは、人のためのみ、おのれがためにあらずといふことをその業の本旨とす。唯(ただ)おのれを捨てて人を救わんことをねがうべし。病者を慰(い)するは仁術なり」。

 さて、私は英語論文の執筆に戻ります。アー、ギャー。 



 以上です。

 いかがでしたか?