心のカイロ

2015年1月20日

新潟日報の「日報抄」というコラムに・・・

「大ていのひとには病臥願望というものがあって」

昨年末に亡くなった宮尾登美子さんが元気なころ、「かぜひき」という随筆にこう書いた。重い病は別にして、年に1,2度くらいは軽い病で床に就きたいというのだ

ふだんは放っておかれるのに、風邪をひけば、この時ばかりは家族から優しい言葉をかけられる。おいしい好物が出され、寝床で食べてはいけないという禁忌も、大目に見てもらえる。「かぜをひくと家中のひとがみんな好きになってくる」

確かにそうだった。だから時には仮病を、などと子供のころを懐かしむご同輩もいるだろう。ただし、この特別扱いは「早く引いた者から順に待遇がよい」。珍しいうちは大事にされるが、後になってせきこんでも、サービス低下が著しいー。宮尾さんの家族に対する観察眼は鋭く、ほほえましい

のどが痛くなり、近所の医院に行った。診察開始の午前8時半には待合室はマスク顔で満杯だ。次々と来院する人たちに、看護師さんは「あと1時間半はお待ちになります」とすまなそうに繰り返していた

年明けとともに県内のインフルエンザ発生が急増している。一人暮らしの方には「病臥願望」「手厚い看護」など夢物語だろう。手洗い、うがい、マスクに加湿器。予防を続けるしかない

きょうは大寒。凍える時季だ。「大丈夫かね」「ゆくりと休めね」。職場や隣近所で難儀そうな方がいたら、温かい言葉をかけたいものである。快方には「心のカイロ」が欠かせない。

 

「心のカイロ」は、冬だけのものではなく、一年中お届けできます・・・