臨床例8 「体質」に注目して著効を得た例

2013年5月7日

 8歳男児。患者さんから孫のねんざが全然治らないから診てほしいと依頼。お母さんが小学3年生の男の子を連れて来院。ねんざと聞いていたが足首の関節ではなくその上のほうに包帯を巻いており、歩行は痛みのためにびっこをひいている。  ねんざや打撲なら何とかなるだろうと思っていたが何か感じが違う。本人に聞くが、ねじったおぼえも打ったおぼえも無いとのこと。お母さんいわく、「よくこういう症状が下半身に出る」とのこと。

 施術を始めるが20分ほど進めてもまったく症状に変化がない。何度も確認させるがそのたびに痛そうに足を引いて歩く。施術が軽いだけに施術室の空気は重くなる。お母さんはしらけた感じで不信げにしている。完全に行き詰った感じ。足元でいつものごとく頭を抱える。

 ふと、問診のときにお母さんの話した「体質かも知れません」という言葉を思い出す。打ったりねじったりした覚えもないのに定期的にこの手の痛みを持つ・・・そういう体質があるかもしれないと思い、バランスチェックで「体質」を聞いてみると非常にいい反応が返ったため、そのSLを消去すると骨盤がきれいに整った。

 「ちょっと歩いてみて」。本人は「またか」という表情。でも、今度は明らかに足取りが変わっている。聞くと、痛みも軽くなっているという。

 これを2?3度繰り返した結果、痛みは完全に消え、足に体重をかけて歩いてもまったく平気になる。不思議なことだが、「体質」で施術しはじめると、右足の痛みが和らぐにつれ本人は眠くなり、施術中、完全に寝入ってしまった。お母さんは足の痛みが取れたことにも驚いていたが、本人が寝たことにはもっとびっくりしていた。昼寝など絶対にしない子らしい。症状が改善しはじめて起こるのだから、これも好転反応の一種だと思われる。

 2回目。右足の痛みは完全になくなるが、翌日から左足が痛みはじめ左後頭部にもイヤな痛みがあるとのこと。

 バランスチェックした瞬間、「あっ、寝るぞ」という予感。案の定、横になって3分もしないうちにグーグー眠りだす。その間に施術を済ませてしまうが、一向に起きる気配がない。お母さんが耳元で大声で名前を呼ぶがピクリともしない。静かな呼吸で本当にすやすや眠っている。声をかけても体を揺すっても起きないのでお母さんは少し心配な様子。

 わたしとしては、このまま眠らせておくほうがいいような気もしたが、お母さんの心配ももっともだと思う。仕方なく、寝ている子どもを後ろから抱きかかえて、大声で名前を呼びながら大きく揺さぶると、何かモゴモゴ言いながらやっと目を覚ます。でも、なかなか体を起こせないような状態。しばらくマットの上でボーッっとしていたが、おもむろに立ち上がってイスに座ると一声、「あー、よく寝たぁー」。時間にして30分も経っていなかったと思うが、それほど深い睡眠を味わっていたのではないかと思う。

 施術のほうもうまくいき、左足の痛みも左後頭部の痛みもなくなっていた。  体質改善のために、痛くても痛くなくても1ヵ月に1回は来ることになっているが、最近では痛む頻度も痛みの具合もずいぶん良くなっているとのこと。また、施術を始めてからお腹の調子も良くなっていると母親が喜んでいた。

講師「はずみ自然療法院」

新垣 俊幸(しんがき としゆき)