梅雨

2017年6月2日

梅の実がふくらむ6月に入り、「梅仕事」を楽しみにしていらっしゃる方は待ち遠しことでしょう。 しかし、ジメジメした梅雨の時期は、なんとなく身体が重だるく感じたり、食欲がなくなったりと体調がスッキリしないことが多いものですが、これは、湿気による「邪気」が体に入っておきる現象で、東洋医学では「湿邪」といいます。
熱中症などで人間の体に水分が不足すると大変なことになりますが、反対に多すぎても、体にとって良くない状態なのです。特に梅雨の季節は、湿気が多い時期ですから、体の中にある余分な水分の「湿」は外に出にくくなります。体の代謝がうまくいっていれば汗や尿などで外に出すことが出来るのですが、なにかしら体に不具合があると、湿をうまく体から出すことができず、「湿」が体に溜まり「邪気」となって、体にいろいろと悪影響を与えてしまうのです。
この「湿邪」が、身体のエネルギーの通り道である経絡に停滞すると、<通じざるは痛む>の、中医学の原則により神経痛やリュウマチ、関節痛などが悪化するのです。また、体に湿があると、消化吸収と水分代謝がうまくできなくなります。お腹の調子が悪くて下痢をしたり、食欲不振になったりするのは胃や腸が湿邪に邪魔されて本来の働きが出来なくなるからなのです。

*湿邪を体から追い出そう! それは・・・

①『汗をかくこと』
 散歩・ストレッチなどの軽い運動で汗をかきましょう。
 お風呂もシャワーではなく、湯船にゆっくりと浸かって半身浴などで汗をかきましょう。
  
②『体を冷やさない』
刺身や生野菜、冷たい飲み物のとり過ぎに注意しましょう。体が冷えると代謝が悪くなり、汗のかきにくい体になってしまいます。

③『飲み過ぎに注意!』
冷たい飲み物の飲み過ぎは、体内に余分な水分を溜めてしまいます。
喉が渇いたなと感じた時、温かい飲み物を少しずつ飲むと喉の渇きもとれます。

④『旬のもの、香りのよいものを食べる』
夏野菜は、体の余分な熱をとり、また余分な水分を尿にして体内から出す作用があります。きゅうり、トマト、ナス、西瓜、とうもろこし、冬瓜、ゴーヤ、カボチャなど。また、葱、ショウガ、ニンニク、大葉、薄荷、みょうがなどの香りの強い野菜もこの季節にはぴったりです。香りの強いものは滞っているものを通す力があります。性質も体を温めるものが多く、発汗力もあります。

*湿邪の無いスッキリした体で梅雨を乗り切りましょう!!