7月に入り日本列島は梅雨明けが待ち遠しい今日この頃ですが、なんとなく身体が重だるく体調がスッキリしないこの季節には「膝の痛み」も起こりがちです。これは、湿気による「冷え」が原因のひとつと言えます。
晩秋や冬など、寒くなると肩や膝、腰などが痛むという方が多くなることは皆様もご存知と思います。寒い時期というのは重ね着をしたりして防寒対策を実施していますのでまだ良いのですが、梅雨の時期の冷え、いわゆる「梅雨寒(つゆざむ)」の「冷え」がくせものなのです。
この時期、晴れた日などは半袖シャツで過ごす方がほとんどですが、雨の日は肌寒く一枚羽織りたくなります。さらに蒸し暑いのでエアコンをつける・・・思った以上に「冷え」ています。
冷えると筋肉が硬くなり血行が悪くなるということは理の当然です。そもそも膝痛はどうして起きるのでしょうか?
医学的には加齢による軟骨の摩耗や体重の増加、運動不足、筋力の低下、血行不良などのほか、靭帯の断裂、細菌感染症など原因はたくさんあるといわれていますが、バランス活性療法的な見方をすると、東洋医学の考え方、つまり「身体は一つであって全てが関連し合っている」。膝痛も原因は膝ではなく他にある場合も多いのです。問診時に私は「腰の痛みはありませんか?」と聞くますが、多くの患者さんは「痛くない」という返事です。こういう場合は「腰の歪み」が原因であることがほとんどです。腰が歪むと股関節も歪む。腰は痛くなるほどの歪みではなくとも離れた膝においては痛みを伴う歪みになっている。これは弓や射撃でもわかるように手元の僅かなズレが着弾点では大きなズレとなると同じく、膝では痛みを伴うズレとなるのです。
では、どうすればよいのでしょうか。
まず、腰を冷やさないことです。薄くても良いから腹巻きをしましょう。冬はホッカイロ等で温めている方でも今の時期には使っていませんし、腹巻もしていません。温めるというよりも「冷やさない、熱を逃がさない」工夫なのです。あとは散歩やストレッチ、水泳やプールでの歩行など筋力をつける運動も取り入れましょう。