いつもは季節的なことを多めに取り上げているこちらのコラムですが、今回は最近相談が増えている「五十肩」についてお届けいたします。
まずは五十肩(四十肩)という名称について、場合によっては六十肩なんて呼ばれ方もありますが本来は「肩関節周囲炎」というお名前があります。
文字の通り、肩の関節周辺に炎症が起きたことがきっかけになる痛みや関節の硬さのことを指しています。
主に後頭部が触れない、腰に手が回らないといった動きの制限と強い痛みが特徴です。
痛みが出てきてすぐのころは、関節に炎症が起こっていることが痛みの要因になっているので強い痛みがあります。
この時期はまず整形外科に相談することをお勧めいたします。
なぜかといえば、稀にですが肩関節に石灰が溜まって炎症を起こしているケースがあるからです。
石灰由来の場合は痛みも激しいのですが、整形外科での処置で痛みが楽になるケースが多いです。
見分けるためにもまずは整形外科を受診してみてください。
しばらくたって痛みが治まったころに、関節が固まってしまっているので「硬さからくる痛み」が出ています。
このころに必要になるのは「運動」です。
肩関節を中心に腕の運動を行って固まってしまった筋肉や関節のリハビリを行います。
整形外科でカンタンな体操を教えてもらえますが、それでも痛みが強い場合は鍼灸治療などで筋肉の緊張を緩めて動かしやすくしていきます。
この時期は鍼灸院や整体院がお力になりやすいタイミングですね。
お勧めのセルフケアは、写真のように脇を閉じた状態で、腕を左右に振って固まった方の筋肉を柔らかくしていきます。
おそらくですが、痛みや関節の硬さが強い場合は外側に大きく動かすことができなくなっているはずです。
可能であればこの運動を湯船で10往復1セット以上行っていただけると少しずつですが関節の運動が解放されて腕の動きが良くなっていきます。
他にも様々なセルフケアはありますが、一押しのケア法をご紹介させていただきました。
まずはできる範囲で結構ですのでゆっくり丁寧に取り組んでみてください。