【赤ひげメルマガ#68】お客さまと信頼関係を築くためのカウンセリング技術


こんにちは、フランスでセラピストとして活動している夜久学滋(やく さとし)です。




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今回は、お客さまと信頼関係を築くためのカウンセリング技術、というテーマでお話ししていきたいと思います。

整体師だけに限らず、鍼灸師や、マッサージ師、心理セラピストなどを含めた仕事は、いわゆる、技術職と、言われます。

そのせいもあってか、たくさんのセラピストが、「治すこと」や、「問題が解決すること」が、最重要事項だと思いがちです。

確かに、痛みを改善することや、ストレスを軽くして、心のケアをしてあげることは、僕たちセラピストにとってとても大切な部分です。

ですが、その、いわゆる「結果」だけに、注目しすぎるあまり、それよりも大切な、もしくは、結果を出すために、絶対になくてはならない、「信頼関係を築く」という部分を考えないセラピストもたくさんいます。


●信頼関係がなければ、技術の力は半減する

さて、整体師であれ、鍼灸師であれ、マッサージ師であれ、治療家、セラピストにとって、一番大切なことは、はっきり言って、技術ではありません。

技術なんて、正直、あって当たり前だからです。
直せる、結果を出せる、なんて、当たり前のことなんです。

だって、プロなんだから。

最初は、技術がなくっても、やっていれば後からいくらでもついてきます。

しかも、赤ひげ塾で勉強したみなさんであれば、技術的な部分は全く問題はないでしょう。

勉強したことを、忠実に行えば、必ず結果は出るんですから。

さて、そんな、技術なんか、あって当たり前の私たちが、一番大切にしなければいけないことは、お客さまとの信頼関係です。

むしろ、技術がなくっても、大切なことは、お客さまの信頼関係だと、僕は思っています。

信頼関係はとても大切です。
特に、お客様の身体に触れるような、ボディセラピストに関しては、お客さまとの信頼関係が築けていない場合だと、ちゃんと身体を預けてもらえません。

少し考えればわかることですが、お客さまがセラピストのことを信頼してくれていて、リラックスして身体を預けてくれている中でおこなうセッションと、セラピストのことを信頼してくれていない、ガチガチに緊張しているお客さまでは、結果に違いが出ることは、明らかです。

別に、あなたが、ガチガチに固くなっている難易度の高いお客さまを、ムリやり治療することに喜びを感じるドM治療家だというのであれば、止めはしないですが。

ただ、お客さまと信頼関係を築くだけで、治療の難易度が格段に下がって、お客さまもセラピストも、楽に結果が出るのであれば、その方が良いと思うのは、僕だけではないはずです。


●信頼関係のはじまりは、カウンセリングから

さて、できるだけ、治療の難易度を下げるために、お客さまも、セラピストも、楽に結果を出すために大切な信頼関係を築くためには、「聴くこと」がなによりも大切です。

つまり、最初のカウンセリングですね。

ここで、多くの治療家、セラピストがやってしまいがちなのが、自分の知識をひけらかすことです。

または、お客さまとの間での沈黙が怖くって、とにかく話しまくるケースですね。

お客さまの日常生活を聞き出す中でも、あれがダメ、これがダメ、なんて、ダメなことを指摘するのもいけません。

そんなことをされると、お客さまはどんどん萎縮して、緊張するし、本当に大切なことを教えてくれなくなります。

誰だって、怒られるの、嫌ですからね。

信頼関係を築くために大切なことは、ただ、話を聴くことです。

お客さまが心からリラックスして、「この人なら、私の身体と心を任せても大丈夫」と感じてくださるためには、最初の対話の時間、最初のカウンセリングの中で、ただ、お客さまの話を聞いて、受け入れて、承認して、共感することが大切です。

悪い感情も、ストレスも、とにかく吐き出させてあげることで、お客さまに話を聴くためのスペースが出来てきます。

吐き出させることで、緊張がほぐれて、少しずつ、お客さまはセラピストを信頼してくれるのです。


安心感を与えるための「聴く」技術。

言いたいことはわかったけれど、どうすればいいのかわからないって人は、たとえばこんな風に意識してみてください。

・お客様が話しているときは、目を見る
・安心感を与えるために、優しく微笑む
・お客さまの会話のテンポに合わせて、うなずく、相づちを打つ
・お客さまが、感情を出した時や、強く言葉を発したときは、その言葉を繰り返す「おうむ返し」
・沈黙を怖がらないで、お客さまの言葉を待つ

これだけで、「ちゃんと聴いてくれている」という安心感をお客さまに届けることができます。


●信頼関係を築くための「共感」の技術

お客さまの話を聞く中で、「共感」のひとことを添えるだけで、お客さまとの距離はぐっと縮まります。

たとえば、「最近ずっと肩が重くて……」と話されたお客さまには、 「それはつらかったですね。お仕事、お忙しかったんですか?」といった、気持ちに寄り添う言葉をかけてあげてください。

ここで大事なのは、「アドバイスを急がないこと」。 

つい、何かしてあげたくて、「○○したほうがいいですよ」と言いたくなる気持ちも、わかります。

でもまずは、お客さまの中にある想いを、ゆっくり、やさしく受け止めることが先です。

「辛かったですね。」「〇〇さん、頑張ってるんですね。」「こんなに身体が辛くなるまで、大変でしたね。」など、とにかくまずは、お客さまのネガティブを吐き出してもらうために、共感して、全てを優しく受け止めてあげましょう。

お客さまのありのままを受け入れて、ただ、話を聴いて、共感することで、お客さまは、少しずつ、あなたを信頼してくれます。

一度、試しに、セッションの最中、一切のアドバイスをしないで、ただひたすらに、話を聴いて、承認して、共感することだけをやってみてください。

明らかに結果が変わってくることと同時に、セラピスト自身も、「こんなに楽でいいの?」って、感じるはずです。

どうしても、アドバイスがしたいのであれば、最後の最後、セッションが終わって、お客さまがお帰りになる直前に、一言二言、ホームケアをお伝えするくらいで十分です。


あなたというセラピスト、存在そのものが、癒しになる

整体師や治療家、僕たちセラピストは、「技術者」であると同時に、「寄り添う人」でもあります。 

ただ、技術を提供するのではなく、目の前のお客さまの心に寄り添って、より良い人生を歩んでいただくために、健康であることのお手伝いをさせていただく仕事です。

だからこそ、技術を提供することよりも、上手に話すことよりも、まずは、信頼関係を築くために、「あたたかく受け入れて、聴くこと」を大切にしてください。

難しい専門用語を並べるよりも、「あなたの話を、ちゃんと聞いていますよ。」という姿勢のほうが、ずっと心に響きます。

そして、その方が、「お客さまを良くしてあげたい。」っていう、あなたの気持ちが、そのまま、お客さまに伝わるはずです。

これから出会う、たくさんのお客さまたちに、「あなたに出会えて良かった。」って、思ってもらえるように、言っていただけるように。

あなたを選んでくれた、大切なお客さまと、信頼関係を築いていくことを、忘れないでくださいね。

さて、そんな僕は、自分の夢のためのプロジェクト、「セラピスト向上委員会」の、商品が、ほぼほぼ出来上がりました♪

まだ、少し、編集作業があったり、販売の動線を構築する必要はありますが、商品の準備は終わったと言ってもいいくらいです。

これから、商品を完成させつつ、発信のための準備にとりかかります。
やっぱり、計画通りにはなかなか、進まないもので、思っていたより時間がかかっていますが、4月中には、広告やSNSでの発信を始められると思います。

次回のコラムでは、しっかりと、告知もできると思います。
その時は、どうぞ、よろしくお願いいたします。

お互い、大切な自分の人生を、全力で楽しんで頑張っていきましょう。

それでは、今回も、ありがとうございました。

フランスのセラピスト、やくさとしでした♪
次回のコラムで、また、お会いできるのを楽しみにしています。




次回は吉田 ともこさんです。

お楽しみに。





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