こんにちは、南フランスのニースでセラピストとして活動している夜久 学滋(やく さとし)です。 私の自己紹介はコチラからご覧ください。 今日は、私の経験から見た日本とフランスの治療技術の違いと共通点、そしてセラピストとしての働き方やマインドについてお話しします。 このコラムが、みなさんの治療技術やセラピストとしての心構えに新たな視点をもたらし、ポジティブな刺激になれば幸いです。 ・文化的な違い 日本のセラピストは、伝統的な東洋医学の影響を色濃く受けています。 僕たちにとって当たり前な、エネルギーや、気の概念は、ヨーロッパではまだまだ新しい概念です。 日本では、そういった「目に見えないもの」への知識や理解が当たり前にありますが、フランスでは、その概念的な部分から説明することがとても大切になってきます。 逆に、西洋医学的なアプローチでの説明に対しては、フランスのクライアントはとても素直に聞いてくれます。 日本では自然療法とも言われるアロマセラピーも、フランスではどちらかといえば、お薬に近い感覚です。 フランスでは、マッサージを受けること自体が、日本ほど、普通のことではないので、そういう意味ではこれから発展していくのかもしれません。 ・技術的な違い 日本では、マッサージを受けることはそれほど珍しいことじゃないですが、フランスでは、マッサージにいくことは、それほど日常的なものではありません。 エステティックなどでも、いわゆるトリートメントよりも、機械や化粧品をメインに押し出しているところが多いです。 いわゆるトリートメントやマッサージなどは、休暇やバカンスの時のような特別な時に、お金持ちが受けるものっていう感覚がまだまだ根強い感覚です。 日本では、腰が痛いから、肩が凝っているから、疲れが溜まっているから、マッサージや整体に行こうかな。ってなるものも、フランスでは、そこにマッサージっていう選択肢を持っている人が少ないんですよね。 日本では心理カウンセリングが普通でなく感じるのと、同じ感覚ですかね。 そんなわけで、日本のマッサージは、コリをほぐすとか、痛みや疲れを取ることが当たり前です。 その分、より深く、しっかりとした効果のあるマッサージが多いですが、フランスでは、クライアント自体がそこまでマッサージに慣れていないし、治療目的ではマッサージを選ぶ人も少ないので、優しいマッサージや、痛みの少ない技術が多いように感じます。 ・クライアントとのコミュニケーションの違い フランスでは、日本と比べてコミュニケーション能力の高い人が普通なので、クライアントがなにを求めているのかを理解することは、比較的簡単です。 セラピストがクライアントの求めていることを理解して、症状に対してのアプローチや、方法をしっかりと説明することで、信頼されることは日本もフランスも同じです。 国や文化に関係なく、クライアントにとって、一番怖いのは、やっぱり、「よくわからないこと」なんですよね。 ですから、その説明が、エネルギー的な形であれ、解剖学的な説明であれ、しっかりとしたコミュニケーションをクライアントと取ることが大切なのは、どの国でも同じです。 私自身が、フランスで働くセラピストなので、クライアントにエネルギーの概念を説明することが多いですが、 (確かに、日本では解剖学的な知識を説明することのほうが多かったと思います。) どちらにしろ、最終的には結果を出さなければ、セラピストとして信頼してもらえないっていうのは、どこも同じだと思います。 ・セラピストとしての働き方やマインド 日本とフランスというだけでなく、セラピスト、整体師、治療家が扱うのは、病気や症状ではなく、やはりクライアント、人、そのものだと思います。 目の前の人と、コミュニケーションをとって、セラピストとして、できることを提供する。 このマインドはどこも変わりありません。 常にクライアントのために、新しい知識や技術を取り入れて、実践しているセラピストは、やはり、クライアントにも大切にされます。 国は違っても、やっぱり「誰かのために」っていうマインドがなければ、セラピストや整体師、治療家という仕事は成り立たないでしょう。 ・最後に 日本もフランスも、異なる土地や文化の違いは、それぞれ独自の魅力があります。 しかし、それらの違いを越えて、私たちセラピストが共通するのは、クライアントの健康と幸せを願う深い思いです。 私たちの技術やコミュニケーションの方法は異なるかもしれませんが、その根底にあるのは、人々の生活の質を向上させ、心身の調和をもたらすという共通の目的です。 私たち日本のセラピストが持つ技術や視点は、世界的に見れば、とてもユニークなものです。 このユニークで、素晴らしい技術と知識は、世界中の人たちに新しい視点や、考え方を提供できるものだと思っています。 私たちセラピストが日々の活動において心がけたいのは、常に患者さんの立場に立ち、その人の声に耳を傾けること。 そして、私たち自身が健康であり、ポジティブなエネルギーを持って日々を生きていくことが大切です。 日本とフランス、そして世界のどこにいても、私たちの共通するこの使命感を胸に、今日も一人ひとりのクライアントに最高の笑顔を提供し続けましょう。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 書いて欲しいテーマのリクエストなどいただけると、とても嬉しいです。 これからも、どうぞよろしくお願いします。 夜久学滋でした♪ 次回は吉田 ともこさんです。 お楽しみに。 ※このコラムでは赤ひげ塾が毎週土曜に配信しているメールマガジンを一部編集してご紹介しております。 #1~#11や最新のものはメールマガジンにご登録でお読みいただけます。 【メルマガの詳細・登録はこちら】 |
【赤ひげメルマガ#24】日本とフランス、セラピストの違いと共通点
2024年06月01日